胃ろうと口からの食事を併用することで、生活の質が向上
認知症ケア介護士の空色あかねです
私のつとめる施設で
生活している
【要介護5】『さくらさん』89才
入所9年目で、施設ではアイドル的な存在です。
彼女の
心と体のバランスを
保つ秘訣をお伝えします。
笑顔がかわいい『さくらさん』
この記事では、
さくらさんの事例を通じて、
胃ろうと口からの食事が
どのように
生活の質を向上させるのかを
詳しく解説します。
充実した胃ろうと口からの併用食生活
『さくらさん』は、
明るい笑顔で
毎日を過ごしています。
朝の光が差し込む中、
彼女は静かに
目を覚まします。
朝食の時間、
さくらさんは胃ろうを通じて
栄養を確実に摂取します。
この方法で、
必要な栄養がしっかりと
体に取り込まれ、
彼女の健康を支えています。
昼食の時間が近づくと
さくらさんの表情が
明るくなります。
目をキラキラさせながら
他の利用者様と一緒に
食事を楽しみます。
お気に入りのメニューは、
施設の調理師が作る
具だくさんで
少し甘めのカレー。
フロアいっぱいに
香りが広がり、
さくらさんの食欲を
そそります。
カレーのひと口ひと口を
楽しみながら、
彼女は心の栄養も
満たされているようです。
特に、お刺身は大好物。
「そんなにあわてないで」と
介助をしながら
少し心配になる事もあります。
新鮮な魚の風味を
味わいながら、
彼女は日常の小さな喜びを
感じているようです。
胃ろうと口からの食事、どちらがいいの?
と思うかもしれませんが、
さくらさんにとっては
どちらも欠かせないものです。
胃ろうと口からの食事のメリット
【胃ろう】
- 栄養を確実に摂取できる。
- 体力維持に役立つ。
【口からの食事】
- 食べ物の味や香りを楽しむことができる。
- 心の栄養になる。
胃ろうにはいくつか種類がありますが
さくらさんの胃ろうは
ボタン型(バンパー型)です。
小さくて目立たず、
動作の邪魔にならないものです。
交換までの期間も長く
逆流防止機能があります。
胃ろう交換時は
介護士が付き添いますが
交換時に痛みがあるようで
この時ばかりは
にこにこさくらさんでは
いられません。
でも、この胃ろうのおかげで
さくらさんは
確実に栄養を摂取し、
体力を維持することが
できています。
昨年コロナに感染した際は、3食胃ろうで乗り越え、回復も早かったです。
体力が必要な時期に、
胃ろうは大きな助けとなり
さくらさんは健康を
取り戻すことができました。
また一方で、
口からの食事は
食べ物の味や香りを
楽しむことができ、
さくらさんの
心の栄養となっています。
施設に入所して以来、体重の増減もほとんどなく、体力を維持しています。
さくらさんの生活では、
胃ろうと口からの
食事の両方を取り入れることで、
体と心のバランスが保たれ
このバランスが、
生活の質の向上に
大きく寄与しているのです。
人それぞれ病状も違いますから
かかりつけ医に
しっかり相談されるといいと思います。
胃ろうだけではなく、口からも食事を楽しむことができるのですか?
と、新たな視点を得た方も
いるかもしれませんね。
お役に立てたら幸いです。
胃ろうの方のお風呂事情:浴槽は入れるの?
全身湯船につかっても全く支障はありません。
さくらさんの場合、
自分で立つことができませんので
機械浴でしっかり湯船につかっています。
立てる方は普通の方と同じように
個別の浴槽に入ることができます。
胃ろう部は、石けんで良く洗い
清潔を保っています。
消毒も不要です。
清潔にしておけば、
化膿したりする心配は
ないですからね。
施設を選ぶ際
入浴設備は重要です。
しっかりと見学されてくださいね。
今日もさくらさんは、
すべての食事を完食し
満足そうに微笑んでいました。
2人の娘さん
お孫さんの面会もあり
充実した一日を
過ごしていましたよ。
『さくらさん』のお元気な笑顔が
介護士の喜びにもつながっています。
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