こんにちは。
「ばぁばちゃんの台所カフェ」へようこそ。
前回の【下地編】では、長年の湿気と風でくずれてしまった砂壁を、
“アクドメール”という下地剤で整えるところまでをお届けしました。

(※前回の【下地編】はこちらです。よろしかったら合わせてお読みください)
今回はその続き。
いよいよ仕上げの「珪藻土塗り」に挑戦します。
少しずつ生まれ変わっていく部屋の様子を、どうぞゆっくりお楽しみください。
砂壁の悩みと、日々の小さなストレス
「ばぁばちゃんの台所カフェ」は、畳と砂壁のある小さな和室です。
どこか懐かしくて落ち着く空間ですが、心のどこかで
「もう少し明るくしたいな」と思っていました。
長年、風と湿気にさらされた砂壁は、触るたびにポロポロと落ちてきます。
掃除をしてもキリがなく、ふぅとため息がこぼれる日も。
「いっそ張り替えたいけれど、リフォーム代はかけられない」
──そんなとき思いついたのが、“DIYで壁を変える”という方法でした。
お金をかけずに北欧風の壁に生まれ変わるまで
憧れていたのは、やさしい光が似合う北欧風の白い壁。
方法はいくつかありましたが、初心者の私は扱いやすい「珪藻土」を選びました。
YouTubeでも多くの方が紹介していて、女性が一人で塗っている動画もたくさん。
「これなら私にもできるかも」と、心が少し弾みました。

材料はネット通販で手頃にそろい、色はアイボリーをチョイス。
柔らかい白が、畳の緑にも木の柱にもよくなじみます。
下地に使った“アクドメール”がしっかり乾くと、砂もほとんど落ちなくなりました。
さぁ、いよいよ珪藻土の出番です。
ワクワク感でいっぱいの作業

まずは隅っこを刷毛で丁寧に。
あとはローラーでスイスイ──と言いたいところですが、
実際にはアクドメールよりも粘りが強く、少し力がいりました。
軽く塗るとムラが出るので、何度もローラーを行ったり来たり。
途中でコーヒー休憩をはさみながら、約三時間でようやく完成です。
仕上がった壁を見つめながらホッと一息。
……と思ったら、小さな穴やムラがちらり。

余った珪藻土で塗り足しながら、一袋をきっちり使い切りました。
初めての作業にしては、うん、上出来です。
欲を言えば、壁の穴をもう少し補修しておけばよかったかな。
マスキングテープをはがすタイミングと爽快感
塗り終えたあとの楽しみは、マスキングテープをはがす瞬間。
完全に乾く前の“半乾き”のタイミングが良いと聞いていました。
表面が乾いて、触ると少しだけ指につくくらい。
その頃合いを見計らって、さぁ、はがします。

──おぉ、気持ちいい!
思わず声がもれました。
ほんの少し砂壁が残ってしまったところもありましたが、
珪藻土が木部にはみ出た部分は雑巾で簡単に拭き取れました。

築54年の昭和の砂壁が、白い壁へと生まれ変わった瞬間。
胸の奥に、じんわりとした達成感が広がりました。

白い壁、どんなふうに使おうかな
古い照明はそのまま残しました。
ぼんやりとしたやさしい明かりが、白い壁にふんわりと映えます。
木の棚をつけたり、季節のガーランドを吊るしたり。
小さな観葉植物を飾ったら、まるでカフェのような空気が流れそうです。
北欧の家は、派手さよりも“ぬくもり”を大切にしているそうです。
自然の素材や手作りのものを少しずつ重ねていくと、
部屋がだんだん「自分の居場所」になっていく──
そんな気がしています。
心まで明るくなる部屋にしたい
以前は、砂壁を見るたびに少し沈んだ気持ちになっていました。
でも、白く塗っただけで、なんだか心まで軽くなった気がします。
白い壁にやさしい灯り。
朝になれば、窓からの光が壁に反射して、
部屋全体がふんわりと明るくなるでしょう。
「お金をかけなくても、暮らしは変えられる」
──そんな小さな自信が、日々の元気につながっていくようです。
使った材料と費用の目安
| 材料・道具名 | 内容・使い方 | 目安費用(概算) | 購入場所例 |
|---|---|---|---|
| アクドメール(下地剤) | 古壁用の強力アク止め剤。アクを防ぎ、下地を整える。 | 1kg 約1,182円〜 | Amazon・楽天・ホームセンター |
| かんたん・あんしんセット | 初心者向けセット(刷毛・ローラー・マスカーなど) | 約1,782円〜 | Amazon・100円ショップでも代用可 |
| かんたん・あんしん珪藻土(アイボリー) | 内装調湿性仕上げ塗材 | 1.5kg 約1,792円〜 | Amazon・楽天・ホームセンター |
合計目安:約5,000〜7,000円ほどで完成。
私はホームセンターよりAmazonの方が少しお得に買えました。
ご参考までにどうぞ。
今日の縁側便り
白い壁の前に座って、
お気に入りのマグカップでコーヒーを飲む時間ができました。

窓辺には、昨日出会ったコウモリランを吊るそうかな。
ゆらゆら揺れる葉が、朝の光を受けて輝く姿が目に浮かびます。
リフォームって、ただの模様替えではなく、
心の模様替えでもあるのかもしれませんね。
少し勇気を出してやってみてよかった──そんな気持ちです。
朝晩、冷えるようになりました。
今日もどうぞ、あたたかくお過ごしください。
次回予告*北欧風の白い壁に似合う暮らしへ
次回は【インテリア編】。
白い壁ができた部屋に、植物・小さな飾り棚を加えていきます。
“昭和の和室”が、“北欧のカフェのような空間”に変わっていく過程を、
ばぁばちゃん目線でお届けしますね。
どうぞお楽しみに。
今日も、お話を聞いてくださってありがとうございます。
ばぁばちゃんは今日も心の中のお店をそっと開けて、縁側でお茶を淹れてお待ちしています。
今、学んでいること
以前、心にモヤモヤを抱えていた頃に、
空飛ぶ引きこもり小説家である、千聖さんの隠れ家カフェと出会いました。
何度かメールでやり取りをする中で、
千聖さんのあたたかい言葉に、どれだけ救われたことか…。
この出会いに大きな勇気をもらい、最近リアルでもお会いすることができ、大切な思い出が一つ一つ増えています。
今は「好きなことを仕事にする生き方」を未来型*夢の降る道で学んでいます。
まるで大人のための寺子屋みたいな場所。
ここで「山ごもり仙人」と呼ばれる竹川さんや、
私の心をやさしくほぐしてくれた千聖さんに出会うことができました。
よかったら、あなたもこっそり覗いてみてくださいね。



