人生アルバム

人生アルバム

静かな夕暮れに残された、娘がそっとくれたお土産に、胸がじんわりした日

春休みのにぎやかな日々春休み。娘と三人の孫たちが、三泊四日で帰ってきてくれました。にぎやかな声、笑い声、台所に立つ気配や、出入りする足音。家の中が、ふわっと春色に染まったような数日間でした。思いがけないシフト変更けれども、思いがけず私のシフ...
人生アルバム

早朝のサクラと、少し冷たい春──船明ダムで思い出したこと

サクラを見に行った朝今朝は、まだ薄暗いうちに家を出て、サクラを見に行ってきました。向かったのは、天竜の船明ダム。昨日、ジャケットが仕上がって、なんだか気分がよくて。そのままの気持ちで、どうしてもサクラが見たくなったのです。五分咲きのサクラが...
人生アルバム

『目が一番大事なんです』と言われた日――工房で覚えた、私の手の記憶

工房の記憶ミシンを踏む音を聞いていると、ふと、昔のことを思い出します。子育てをしていた頃、私は内職でカントリー雑貨を作っていました。アンファンというブランドの仕事で、パイン材の小物にステンシルをしたり、ぬいぐるみや布小物を縫ったりしていまし...
人生アルバム

「いってらっしゃい」と言ってくれた人〜後悔しないために、今できること〜

春の風がやわらかくなってくると、ふと、思い出す人がいます。もう一度会いたいなあと思いながら、そのままになってしまった人のことを。元義理の母のことです。子どもたちの大好きなばぁば30年前に離婚したあとも、子どもたちを連れて、時々会いに行ってい...
ばぁばちゃんの手仕事

伯母が仕立てた絣の着物のハギレと昭和の思い出|小地谷カスリで作るミニチュアガーランド

先日、長年しまい込んでいた和ダンスを開けてみると、思いがけない宝物に出会いました。それは、嫁ぐ際に母から持たせてもらった絣の着物のハギレです。伯母(母の姉)が仕立ててくれたその着物は、当時花嫁衣裳や着装をしていた伯母ならではの丁寧な仕事が施...
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モクレンの花が咲く頃、思い出す人― 菜の花畑と、あの春の記憶 ―

春になると、白いモクレンの花が空に向かって咲き始めます。その花を見るたびに、私はある人のことを思い出します。もう二十年も前のことなのに、モクレンの季節になると、あの春の日の景色が昨日のことのようによみがえります。大きな花びらが風に揺れて、ど...
ばぁばちゃんの手仕事

リカちゃんサイズのちょうちん袖ブラウス|ガーランドにのせた私の憧れ

「かわいい」のその先へリカちゃんサイズのちょうちん袖ブラウスを縫いました。それは、幼い頃の私への小さな返事でもありました。手のひらにのるほどの、ほんとうに小さな一枚です。現代で言う、ポワン袖。ドールに着せた瞬間、思わず口から出ました。「かわ...
人生アルバム

あの白いワンピースを、今日、縫いたいと思った日

こんばんは。今朝は、自室のレースカーテン越しに外を眺めていました。鳥の声がして、風の音もする。のどかな朝のはずなのに、なぜか心が落ち着かない。きっと、窓の向こうの景色が好きではないのだと、ふと気づきました。本当に見たい景色もし、いま見たい景...
人生アルバム

野菜箱の中の梅の枝と、備前の花瓶

時々利用している、らでぃっしゅぼーやの野菜箱。今週も、いつものように箱を開けました。青々とした葉物野菜に、土のついた根菜。台所で献立を考えながら手を伸ばした、その時です。箱の中に、一本の細長い枝がありました。野菜の中に、すっと置かれていた一...
ばぁばちゃんの暮らし

声を失っても、笑顔で迎えてくれた友へ

久しぶりに会いに行った親友は、もう声を出せなくなっていました。「また今度」と言っていた“今度”は、気づけば遠い日に変わってしまうことがあります。声を失っても笑顔で迎えてくれた親友との再会を、静かに綴りました。