春休みのにぎやかな日々
春休み。
娘と三人の孫たちが、三泊四日で帰ってきてくれました。
にぎやかな声、笑い声、
台所に立つ気配や、出入りする足音。
家の中が、ふわっと春色に染まったような数日間でした。
思いがけないシフト変更
けれども、思いがけず私のシフトが変わり、
この三日間は仕事に出ることになってしまいました。
本当は、もっとゆっくり一緒に過ごしたかったけれど、
仕方のないことですね。
わずかな団らんの時間
食事の支度は娘と母がしてくれて、
私は帰宅してから、みんなとお風呂に入ったあとの
ほんの一、二時間だけが、楽しみなひとときでした。
それでも、その時間はとてもあたたかくて、
何気ない会話や笑顔に、心がほどけていくようでした。
静かになった家
そして今日。
仕事を終えて帰宅すると、
もう娘たちは帰ったあと。
さっきまでのにぎやかさが嘘のように、
家の中は静まり返っていました。
母とふたりの夕食は、
いつも以上に静かで、少しだけぽっかりとした気持ち。
小さな花のおみやげ
そんなとき、ふと目に入ったのが、
台所に置かれた小さな空き瓶でした。
そこには、畑の脇に咲いていたのでしょうか、
小さな野の花が、そっと活けてありました。
それを見た瞬間、
胸の奥がじんわりとあたたかくなりました。
よみがえる記憶
この花——
娘が幼い頃、よく摘んできてくれた花でした。
「これ、お母さんにおみやげ」
そう言って、にっこり笑いながら
差し出してくれた、小さな手。
あの頃の光景が、
ふっとよみがえってきたのです。
変わらないやさしさ
あれから時は流れ、
娘は三十八歳。
今は三人の子どもを育てる母となり、
忙しい毎日を懸命に生きています。
それでも、こうして変わらずに
やさしい気持ちを届けてくれることが、
何よりも嬉しくて、ありがたくて。
静かな夕暮れの中で、
あの小さな花たちは、
にぎやかだった時間の余韻を、そっと残してくれていました。
大きな出来事ではないけれど、
こんなふうに心があたたかくなる瞬間こそ、
かけがえのないものですね。
小さな幸せに、感謝です。
今日の縁側便り
にぎやかな時間が過ぎたあとの静けさも、
またひとつの贈りもの。
残された花が、
「ちゃんとここにあったよ」と
やさしく教えてくれました。
読んでくださって、
ありがとうございます。
