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債務整理という選択──崖っぷちからの静かな一歩、ゼロからの再出発

希望と静けさを象徴するような美しい朝焼け ばぁばちゃんの人生アルバム

借金の重さに押しつぶされそうだったあの頃。

12月の終わり、追いつめられた私は、意を決して四谷の弁護士事務所を訪ねました。

債務整理という選択は、決して簡単なものではありませんでしたが、「もう一度やり直したい」という気持ちだけが、私を前へと押し出してくれたのです。

前回の記事はこちらからお読みいただけます。

四谷への道、決意の一歩

債務に悩む日々──水たまりに映る曇り空のすき間から、小さな希望の青が見えた

にっちもさっちもいかなくなっていた暮らしとの決別のための一歩。

今思えば、あの日がすべての始まりだったように思います。

東京駅から四谷まで、どの電車に乗ったかも思い出せません。

駅の構内で右往左往して、駅員さんに道を尋ね、
電車内ではずっと俯いたまま。

それだけは、妙に鮮明に覚えています。

都会の雑踏に馴染んでいない私がいました。

けれども、四谷の町は、

都会の中でもどこか落ち着いた雰囲気で、

緊張していた心が少しずつほぐれていくのを感じました。

ローンのない暮らしを選ぶ

人生の分かれ道──「もう一度やり直したい」と決意した、あの日の私

駅から少し歩いた先にあるその事務所のドアを開けると、

思っていたよりも穏やかな空気が流れていました。

弁護士事務所の受付の女性も、

対応してくださった弁護士さんも、

とても丁寧に親切に話を聞いてくれました。

「心配いりません、大丈夫ですよ」。
そのときの弁護士さんは、私にはまるで「神様」のように見えました。

今まで誰にも話せなかった胸の内をすべてお話しし、
書類にサインをしたときの、あの安堵感──

何年ぶりだったでしょうか、あんなにホッとした気持ちになったのは。

「債務整理をするとブラックリストに載ります。

その後の一定期間は新たな借り入れやクレジットカードの審査に通らなくなります。」

と言われたときも、私に迷いはありませんでした。

もうローンなんて、こりごり。
これからは、目に見えるお金だけで暮らしていかなきゃ。

そう、私はあの日、やっと「借金の鎖」から解放されたのです。

借金生活が始まってから、すでに10年以上が経っていました。

見上げた空、見なれた景色

夕暮れの浜松駅──ふるさとの景色が、張りつめていた心をほどいてくれた

帰り道、新幹線の窓から見なれた景色、

夕暮れの浜松の町並みが見えてきたとき、
自然と涙がこぼれました。

ああ、やっと帰ってこられた──
そんな気持ちだったのかもしれません。

お金のことは、誰にも言えなくて…

苦しみしかありませんでした。

家に帰ると、いつも通りの息子の笑顔。

「今日の晩ごはん、なに?」

その何気ない言葉に、また涙があふれました。

そして、その日を境に、ピタッと督促の電話が止まりました。

静かになった部屋の中で、私は本当に救われたのです。

借金ゼロの知らせと心の自由

ゼロからの再出発──双葉のように、またここから育っていく

数日後、法律事務所から届いた知らせは

「借金はすべてゼロ」「過払い金もあります」と。

正直驚きしかありませんでした。

けれども弁護士さんは、静かにこう告げました。

「過払い金はありますが、返金は難しいでしょう。相手の会社が倒産寸前なのです」

少しの悔しさと、でもそれ以上に“終わった”という実感が胸に広がりました。

その時の私には、借金がゼロになったというだけで十分でした。

何より、心が自由になったのです。

【次回予告】

仕事、子どもたちとの時間、そして、これからどう生きていくのか──

「借金ゼロ」からが、本当の意味でのスタートだったのです。

次回は、少しずつ積み重ねていった日々の中で見つけた「私なりの光」、そして小さな希望の芽生えについて、お話しします。

今日の縁側便り

縁側から見える朝焼けと十三夜

縁側から見える朝焼けの空に、月が美しく浮かんでいました。

まだ静かな町の上で、月はまるで何かを見守っているよう。

あの日の自分にも、こんな美しい月が、見えていたのかもしれません。

新しい一日が始まる前の、ほんの少し静かな時間……好きです。

いつも、お話を聞いてくださりありがとうございます。

これからも、季節の移り変わりや、日々の出来事、そして心温まるレシピなどを、ゆっくりと綴っていきたいと思っています。

どうぞ、お気軽に遊びに来てくださいね。

ではまた、お茶を淹れてお待ちしています。

おかえりなさい。

私が勇気をもらった千聖の隠れ家メルマガあなたも、こっそりのぞいてみませんか?よかったら、訪ねてみてくださいね。

「ばぁばちゃんの台所カフェ」より

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