高校生の孫の夢は、漫画家になること。
いつもなら机に向かい、ペンを走らせている姿をよく見かけます。
けれど先日訪ねたとき、孫は珍しく机に向かっていませんでした。
ふと目に入ったのは、バッグについた見慣れないマスコットでした。
不格好だけれど、どこか愛嬌があって、思わず笑ってしまうような顔をしています。

「この子、何て名前? 今、流行ってるの?」
そう聞くと、孫はさらりと
「私が作ったんだよ」
と答えました。
手縫いで針目もガタガタなのに、不思議と見ているとほっこりします。
まさか孫が手芸をするなんて、これっぽっちも思っていませんでした。
意外な一面を知り、なんだかとても嬉しくなりました。
手芸は私も娘も大好きです。
三世代で共通の話題ができたことが、何より嬉しかったのです。
そこで、ばぁばちゃんは張り切りました。
お裁縫道具入れのポーチを作ることに。
たしか、紫色が好きだったはず。
ポケットがたくさんあったら、いろいろ入るよね。
ひとりでブツブツ言いながら、布を選び、針を進めます。

ガーランドやポーチ作りは得意でも、パッチワークは見よう見まね。
ありあわせのハギレだったので、出来上がりは少し不安でした。

針山と針刺しも取り付けて、ようやく形になったところで、
完成したポーチの写真を孫に送ってみることにしました。
「使う?」と一言添えて。

もし断られても、自分で使えばいい。
そう思いながら送信すると、
返ってきたのは、なんとも冷静な一言。
「よしください」

よかった。
どうやら気に入ってくれたようです。
心の中では
「漫画のことで行き詰まっているのかな」
とも思いましたが、今は漫画の話はしないほうがいい。
そう思いました。
以前は
「頭の中が描きたいものでいっぱい」
と、目を輝かせて話していた孫。
だからこそ、少し心配にもなります。
でも、漫画はいつだって描けるもの。
息抜きに、いろいろな経験をするのも大切な時間だと思います。
今月中旬には、一番下の孫の誕生日もあります。
そのとき、ポーチを持って遊びに行くつもりです。
考えてみれば、母は長年、縫製の仕事をしていました。
私も家政科を卒業し、将来は洋裁学校の先生になりたいという夢がありました。
娘も、服飾関係の専門学校へ。
こうして並べてみると、
孫が手芸好きなのも、不思議ではありません。
四世代そろって、共通の楽しみ。
孫の独特なセンスにはとても敵いませんが、
私もまた、コツコツと手芸を続けていきたい。
そんなふうに思った夜でした。
今日の縁側便り
夢は、少し休んでも大丈夫。
まっすぐ進めない日があっても、
手を動かしていれば、ちゃんと続いていく。
ガタガタの針目も、
今の孫には、大切な一歩なのかもしれません。
読んでくださって、
ありがとうございます。
縁側のあとで、少しだけ
※ここからは、
ばぁばちゃんが今、大切にしている場所のお話です。
以前、心にモヤモヤを抱えていた頃に、
空飛ぶ引きこもり小説家、千聖さんの隠れ家カフェと出会いました。
ばぁばちゃん自身が、心から大切にしている場所です。
何度かメールでやり取りをする中で、
千聖さんのあたたかい言葉に、どれだけ救われたことか…。
この出会いに大きな勇気をもらい、リアルでもお会いすることができ、大切な思い出が一つ一つ増えています。
今は「好きなことを仕事にする生き方」を未来型*夢の降る道で学んでいます。
まるで大人のための寺子屋みたいな場所。
ここで「山ごもり竹川」という仙人みたいな方や、
私の心をやさしくほぐしてくれた千聖さんに出会うことができました。
よかったら、あなたもこっそり覗いてみてくださいね。



