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忙しさは理由にならない──利用者様の前で、私が守りたい一線

介護現場の声
一日の始まりに、静かに差し込む光

人手不足の現場で働く中で、
それでも越えてはいけない一線があると感じた出来事を書き残します。

私の勤めるサ高住は、慢性的な人手不足です。
昨年11月に社員さんが一人退職してからは、施設長と派遣の私、たった二人で現場を切り盛りする日々が続いていました。

現場はいつも時間との戦い。
それでも私は、どんなに忙しくても利用者様の前では慌ただしさを見せないようにしています。
笑顔で、穏やかに、誠実に。
それだけは、状況がどうであれ守りたいと決めているからです。

ここは利用者様にとって「暮らしの場」。
職員の余裕のなさや苛立ちを、受け止める場所ではありません。

限界を超えてしまった施設長

一方で、施設長は完全に許容量を超えていました。
現場に出ながら、電話の応対、事務処理、社長とのやり取りまで抱え込み、休む間もありません。

追い込まれているのは分かります。
「大変だろうな」と思う気持ちも、正直あります。
だからこそ、責めきれない自分もいました。

けれど、その忙しさのはけ口が、次第に利用者様に向かうようになっていったのです。
声を荒げたり、冷たい言い方になったりする場面が、あまりにも頻繁になってきました。

そして先日、ついに施設長の言葉に、利用者様が泣いてしまいました。
その場に居合わせた私は、胸の奥がぎゅっと縮むような思いでした。

忙しいから仕方がない。
そう片づけてはいけない。
それが一度や二度ではなく、繰り返されている以上、
性格的なものも含めて考えなければならないのではないか――
そんな違和感が、私の中に残りました。

やっと増えた人手

そんな中、社長がようやく重い腰を上げ、派遣で職員を補充することを承知してくれました。

新しく来た派遣さんは50代。
私たちより少し若く、職場が少し華やいだように感じます。

80代のお爺ちゃんは、鼻の下をのばして
「あんた、可愛いねぇ」
と、なんとも嬉しそう。

そのすぐ横にいた私にも、取ってつけたように
「あんたも可愛いけどね」
なんて言ってくれて、思わず苦笑い。

とにかく猫の手も借りたい状況だったので、来てくれただけで本当にありがたかったのです。

条件が多すぎるという現実

ところが、その派遣さんには条件がいくつもありました。

水曜日は必ず休み。
土日祝日も休みたい。
週に二日しか働けない。

何とか工夫してシフトは組めたものの、今度は
「次の出勤日、八日後なんですね。そんなに休むと忘れちゃいそう」
と、シフトの組み直しを申し出てきたそうです。

さすがの施設長も、頭を抱えていました。

もう一人、そして飲み込んだ言葉

社員一人分の穴埋めとして、週二日でも来てくれるのはありがたい。
そう自分に言い聞かせていたところ、さらにもう一人、派遣さんの採用が決まりました。

その方も、
週二日勤務、日月は固定休み。

思わず
「私だって土日休みたいです」
と口に出そうになりましたが、ぐっとこらえました。

社長が決めた人事です。
誰も文句は言えません。

聞きたくなかったひと言

後で聞いた話ですが、社長は施設長に
「派遣二人分の給料は、社員一人分より高いんですよ」
と言ったのだそうです。

その言葉を聞いたとき、胸の奥がざわつきました。

私も派遣です。
きっと同じように思われているのだろうな、と。

仕方がないと分かっていても、
少し残念で、できれば聞きたくなかった話でした。

私が、利用者様の前で態度を崩さない理由

年を重ね、体の自由がきかなくなり、
自分では選べないことが増えていく中で、
せめて人から向けられる態度だけは、安心できるものであってほしい。

忙しいから、余裕がないから。
それは職員同士で共有すればいいこと。
一番弱い立場の人に、背負わせてはいけないものだと思っています。

だから今日も、
心の中では走っていても、表情だけは整える。
言葉だけは、穏やかに選ぶ。
それが私なりの、仕事への向き合い方です。

今日の縁側便り

足元にも、春

朝は少し冷え込んで、思わず背中を丸めました。
けれど日中になると、やわらかな日差しが届いて、
上着を脱いで歩けるくらいの、過ごしやすい陽気に。

忙しさの中にいても、
ふと差し込む光に気づける心は、置いていかないようにしたい。

縁側でお茶をひと口。
そんな気持ちで、今日を終えます。

読んでくださって、
ありがとうございます。

縁側のあとで、少しだけ

※ここからは、
ばぁばちゃんが今、大切にしている場所のお話です。

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空飛ぶ引きこもり小説家、千聖さんの隠れ家カフェと出会いました。

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今は「好きなことを仕事にする生き方」を未来型*夢の降る道で学んでいます。

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