昨日の出来事です。
初秋とはいえ、まるで真夏のような蒸し暑さでした。
母と妹たちと一緒に、前から食べたいと思っていた氷彫刻家・二橋さんのかき氷を目指してお出かけ。
瀬戸物の器に盛られたふわふわの氷は、
小さな芸術作品のようで、ひと口食べるたびに体の芯までひんやりと癒やされます。
季節の果物が添えられたかき氷で、幸せな気持ちに包まれました。
道路の真ん中で出会った人

そんな満ち足りた気持ちのまま車を走らせていると、
目に飛び込んできたのは道路の真ん中をふらふらと歩くひとりの高齢男性の姿。
通り過ぎる車はみな速度を落としていましたが、誰も止まらずに通り過ぎていきます。
赤ら顔でよろける姿に、
一瞬「ビールでも召し上がったのかな」と思いましたが、胸の奥がザワザワしました。
理由はどうあれ、
「このままでは危ない。安全な場所に誘導しなきゃ」と思い、車を路肩に停めて駆け寄りました。
「熱中症かもしれない」と感じて
男性は目がうつろで、足は前後に行ったり来たり。
なかなか前に進めない様子でした。
とっさに「熱中症かもしれない」と感じ、
肩を差し出すと、男性はしがみつくように体を預けてきました。
普段、介護の仕事で歩行介助には慣れています。
腰を支えながら、なんとか近くの建物の日陰に避難。
「あー、あー」とつぶやくように腰を下ろし、ほっとした表情が見えました。
水分補給とゆっくりした会話

妹も車から降りてきて、優しく声をかけてくれました。
ちょうどそばに自販機があったので、急いで水を買い、男性に手渡すと、一気に半分ほど飲み干し大きなため息をつかれました。
最初はうまく答えられず、困惑しているようでしたが、
しばらくしてからぽつりぽつりとお話が出てきました。
「女房が三日前に入院してね……」
どうやら、近くまでバスで来たものの道に迷い、長い時間歩き回っていたようです。
背中まで衣類がびっしょり。
タクシーもつかまらず、携帯電話もなく、体力が尽きてしまったのでしょう。
病院へ向かうタクシー

救急車を呼ぶべきか一瞬迷いましたが、
男性が奥さんの病院名や病室番号を思い出したので、足の状態を確認し、タクシーを呼ぶことにしました。
「行き先は地元の大きな総合病院。もし何かあっても病院なら大丈夫」そう判断して、運転手さんに事情を伝えました。
男性は「何にもお礼できなくて……本当にいい人に助けられてよかった、ありがとう」と言いながら、タクシーに乗り込みました。
車が見えなくなるまで見送りながら、
「この判断で良かったのかな…」と胸の奥で問いかけていましたが、あとは運転手さんに託し、その場を後にしました。
今日の縁側便り

無事に奥さまに会えただろうか、体調は回復されたのだろうか──。
気にはなりますが、自分にできる限りのことはした、そう思っています。
季節は秋へと移ろい始めていますが、まだまだ蒸し暑い日が続きます。
あなたもどうぞ水分補給と休息を忘れずにお過ごしくださいね。
今日もお話を聞いてくださってありがとうございます。
ばぁばちゃんは、心の中のお店をそっと開けて、お茶を淹れてお待ちしています。

おかえりなさい。
「ばぁばちゃんの台所カフェ」から、そんな思い出を込めて。
今、好きなことを仕事にする生き方を未来型*夢の降る道で学んでいます。
まるで大人のための寺子屋みたいなイメージ。
ここでは「山ごもり仙人」と呼ばれる竹川さんや、
私の心を丁寧にほぐしてくれた千聖さんに出会うことができました。
なんだか、こっそり覗いてみたくなりませんか?

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