〜髪は心の鏡、妹と美容師さんに寄り添いながら〜

「出典:イラストAC」
旅行前にかけたストレートパーマが…
来月の旅行に向けて、
妹は少しおしゃれをしようとストレートパーマをかけました。
ところが、その仕上がりは想像とは真逆のものでした。
髪がチリチリと縮れた「ビビり毛」になってしまい、
しかも根元からダメージが入っている最悪の状態だとわかったのです。
髪を洗うたびにゴムのように伸びる感覚がある、
切れ毛が目立つ、頭頂部が薄く見える──妹はそう話していました。
もともと頭頂部の薄毛に悩んで育毛剤を使っていたこともあり、その衝撃は計り知れません。
今の長さまで髪が健康な状態に戻るには、およそ2年かかるとのこと。
ショートカットにすれば期間は短くなるかもしれませんが、妹は一度もショートヘアにしたことがなく、抵抗があるのです。

「出典:イラストAC」
食事ものどを通らず、たった2週間で体重が5キロも減ってしまいました。
仕事に行こうとしても体が動かない日があり、2日間も休んでしまったそうです。
「このままじゃあ私うつ病になりそう」と。
「髪の毛のことで?」と軽く思う人もいるかもしれません。
でも、髪は本当に大切なもの。
心とつながっているものなんですよね。
私自身の記憶──円形脱毛症の頃

「出典:イラストAC」
妹の話を聞きながら、私は自分の過去を思い出していました。
かつて円形脱毛症になり、長い間帽子が欠かせない日々を過ごしたことがあります。
初孫を公園に連れて行ったときも、風が吹くたびに帽子を手で押さえていました。
髪が生えそろうまで何年もかかり、その間は人前に出るのもおっくうでした。
しかも、
「一度円形脱毛症になった箇所からは白髪しか生えてきません」と医師に告げられたのです。
ビビり毛は円形脱毛症とはまったく違う症状ですが、見た目の変化が心に与える影響の大きさはよく分かります。
だからこそ、妹のことは他人事には思えない。
電話口の向こうの妹の顔が目に浮かび、
胸が締めつけられるような気持ちで話を聞きました。
ビビり毛とはどんなもの?
美容師さんの説明によると、ビビり毛とは、強い薬剤や熱処理などで髪の内部がダメージを受け、チリチリ・ゴワゴワになってしまう状態のこと。
残念ながら、一度そうなってしまった毛は元には戻らず、新しい髪が伸びるのを待つしかないそうです。
髪を洗うときも、ドライヤーを使うときも、細心の注意が必要とのことでした。
妹の場合、毎日ストレートアイロンを使用しており、ホームカラー剤履歴のある部分に負担がかかり縮れになったようです。
美容院の誠意ある対応

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今回のことに対して、美容院側はすぐに誠意ある対応をしてくれたそうです。
トリートメントに招いてくれたり、髪にやさしい高級シャンプーやトリートメント、エマルジョンなどを無償で提供してくれたり。
しかもそれらを自宅まで届けてくれたと聞きました。
そして何より、美容師さんご自身が「一番の原因は自分の判断ミスです」とはっきり認め、心から謝罪されたそうです。
「全てこちらのミスです。この機会に一層努力し勉強していきます」との言葉もあったと聞きました。
実はこの美容師さんは、私が25年以上お世話になっている方です。
妹も、私の紹介で5年ほど前から通っています。
その誠実さは私もよく知っていますので、今回のことは本当に胸が痛みます。
妹の気持ちも、美容師さんの気持ちも、どちらも痛いほど分かるからです。
髪と心はつながっている

「出典:イラストAC」
髪は単なる「見た目」ではなく、自分自身を映すもの。
自信や元気、日々の気持ちにも大きく影響します。
妹が少しずつ笑顔を取り戻せるように、そして美容師さんにも、そっと寄り添っていきたいと思っています。
今日の縁側便り
朝晩の風が少しずつやわらぎ、髪をなでる風にも秋の気配が混じってきました。
髪や肌、体のこと──どれも心と深くつながっていますね。

「出典:イラストAC」
朝のブラッシングや夜のスキンケア、お茶を淹れてゆっくり味わう時間──どれも自分をいたわる小さな習慣です。
今日も縁側で、静かに自分と向き合う穏やかな時間を過ごせますように。
いつも、お話を聞いてくださりありがとうございます。
心の中のお店を、ばぁばちゃんはいつも、そっと開けています。
それではまた――お茶をいれて、お待ちしております。

おかえりなさい。
「ばぁばちゃんの台所カフェ」より
私は今、好きな事を仕事にする生き方を、未来型*夢の降る道で学んでいます。
大人のための寺子屋みたいなイメージです。
この場所では、山籠もり仙人と呼ばれる、おもしろくて個性豊かな竹川さんと、
私の暗く閉ざされた心を、少しづつ丁寧にほぐしてくださった千聖さんに出会う事ができます。
あなたもコッソリのぞいてみませんか?
