摩訶耶寺と、懐かしき幼稚園の手洗い場
三ケ日に「また来ちゃった!」
今日は、あの頃の自分に会いに行くお散歩です。
幼稚園の門をくぐる

58年ぶりに足を踏み入れたのは、私が通っていた幼稚園。
山門には、ほっこりした布袋さん?
当時は、こぢんまりとした園でした。
門を入ると、まず目に飛び込んできたのは、変わらぬ本堂と鐘突き堂。
(曹洞宗 寶福山 金剛寺)


懐かしさが胸いっぱいに広がって、思わず立ち止まりました。
「おお……これはタイムスリップ…」と、心の中でナレーション入り。
当時の園舎は、さすがに残っていません。
けれども、園舎があったであろう隅っこに、あったんです!

見覚えのある、手洗い場!
見つけたとき──
「これこれこれ!懐かしい〜〜!」と思わず声が出ました。
水は出ない。
ただの“置き物”のような存在になっていたけれど、
そこに立つだけで、幼い頃の私がふっと隣に現れたような気がしました。
コンクリートむき出しの、ちょっぴり無骨なつくりで、風情たっぷり。
あの頃は、蛇口をひねれば水が出るのが当たり前だったし。
しかもあの水、すごく冷たかった。
今思うと、完全に“修行レベル”の冷水で、手を洗ってましたね。
それでも毎朝、せっせと手を洗っていたな。
えらいぞ、昭和の子供たち!

園の裏庭が格好の遊び場で、水路にはイモリがたくさんいました。
真っ赤なお腹が、少し不気味で触れなかった。
摩訶耶寺への遠足、そして今ふたたび

そして、遠足で訪れた摩訶耶寺。
奈良時代に行基により創建された静岡県内最古級の寺院です。
ここを訪れたのも──やっぱり58年ぶり!
よくぞ覚えていました。
といっても、当時の記憶は「お弁当にゆで卵が入っていた」くらいしか残っていないけど。

今改めて訪れてみると、静かで、苔むした石段や山門のたたずまいがなんとも素敵です。
子どもの頃には見えてなかったものって、たくさんありますね。
生まれ育った三ヶ日の外れに、こんなに立派な古庭園が残されていた事に驚きました。

あの頃の私は、この場所をどんな気持ちで歩いていたのかな。
想像するだけで、ちょっと胸がきゅっとなりました。

摩訶耶寺開創1300年記念、秘仏「生観世音菩薩」特別御開帳の案内がありました。
来年の今頃、再訪したいと思います。
過去と今をつなぐ散歩道

一枚の地図から始まった「三ケ日お散歩日記」
第二回は「摩訶耶寺と幼稚園の手洗い場」でした。
思い出って、突然ふわっと香ってくるものですね。
今の私が歩く道のすぐ横に、小さな頃の私がそっと並んで歩いている気がしました。
でもきっと、彼女のほうが歩くの早い。
こっちは足腰ちょっと慎重ですから(笑)
今日の縁側便り

懐かしい場所って、昔の記憶だけじゃなくて、
今の自分の「がんばってきた年輪」にもそっと光を当ててくれる気がします。
手洗い場の蛇口は回らなかったけど、
私の心の蛇口は、ちょっと緩んでたくさんこぼれた一日でした。

あなたと静かな時間を過ごしたくて、
ブログの中に「実家のような、いつでも帰ってこられる場所」を作りました。
このブログが、あなたにとっても心の温まる居場所になれば嬉しいです。
また縁側でお待ちしていますね。
読んでいただき、ありがとうございます。

おかえりなさい。